2020年の予測的中!
こんにちは、Twitter・メルカリ好きの節約・スマホライター(自称)のsf_miです。
気づけばもう年の暮れですね。今年の年初に、技術や仕組みそのものはすでに始まっているけど、いよいよ今年、本格的に普及しそうなアルファベット表記のIT用語として「eSIM」「WLTC」「Wi-Fi 6」の三つを挙げました。そのうち、eSIMとWi-Fi 6は予想通り、一般に広く知られつつあります。
●便利なeSIM
家計の大きな負担になっているといわれる、携帯電話・スマートフォン(スマホ)の通信料金の値下げに向け、総務省は「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」に基づき、eSIMの普及を図る方針です。端末に依存することなく個人向けにeSIMサービスを提供している2社の一つ、楽天モバイルは今年10月、これまで1回税別3000円を請求していたSIM交換・eSIM再設定手数料を無料化し、総務省の要請を先取りしました。
●変わる通信事業者
KDDIは、MVNO(仮想移動体通信事業者)として、eSIMを活用したオンラインに特化した通信サービスの運営子会社、KDDI Digital Lifeを11月に立ち上げ、今後eSIMをサービスとして開始する見通しです。
NTTドコモは既に「キッズケータイ SH-03M」「ワンナンバーフォン ON 01」などeSIM専用端末に限り、eSIM形式でサービスを提供していますが、一般的なスマホ向けにはeSIMサービスは提供していません。主要先進国のうち、MNOがeSIMサービスを提供していない国は日本だけという調査結果もあります。ドコモ、ソフトバンクもeSIMサービスに本腰を入れるべきではないでしょうか? なお、新料金プラン「ahamo(アハモ)」はeSIM対応になるという予想もあります。
●速いWi-Fi 6
もう一つ、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)は、話題性こそeSIMに劣るものの、今年、定着する見通しが立ったといえるでしょう。最新の5Gスマートフォン、iPhone 11以降をはじめ、品薄の続く次世代ゲーム機「PlayStation 5」も対応しています。
家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、Wi-Fi 6対応の無線LANルータの販売台数(週次ベース)は、週によって無線LANルータ全体の2割以上を占めることもあり、平均単価は今年7~8月の1カ月間に5000円下落しました。一気に買い求めやすくなりました。
なお、BCNランキングはBCNの事業の一つです。ランキング情報は毎週更新されるので、気になる方はチェックしてくださいね。
Wi-Fi 6の認知度アップとWi-Fi 6対応無線LANルータの需要喚起は、家庭に光ファイバーの固定回線を導入する動機づけになり、スマホの大容量プランの月額料金や、従量課金プランの超過分の追加チャージ料金を抑えることにつながります。eSIM、Wi-Fi 6とも、ゲーム機、スマホ、PCなど、製品カテゴリの敷居を超えた共同の販促活動などが必要だと思いますが、通信事業者は5Gに置き換えたいらしいのか、やりません。
2020年のモバイル通信業界のトピックスは、NTTによるNTTドコモの完全子会社化でしょう。ドコモ株式の公開買付(TOB)は11月16日で終了し、NTTドコモは12月25日をもって東京証券取引所1部上場廃止になります。
その背景を分析した、下記の記事は多くの方に読まれて嬉しかったです。
●デジタル免許証の検討始まる
今年1月3日、2020年予想第3回(全3回)として掲載した内容で提案した「デジタル免許証」は、マイナンバーカードと運転免許証一体化とともに、「モバイル運転免許証」という名称で検討を始めるという報道がありました。
まだ決定事項ではありませんが、本当に22年、23年あたりには仕様も含めてデジタル免許証(モバイル免許証)の導入が決定しそうですね。他にもスマホ関連でいくつかの予想が的中し、記事で提案した内容がほぼそのまま採用されるケースもありました。2021年も、一歩先を読む「注目ワード」を発表できたらいいなと考えています。